全体を花彫りで加飾したお重五段と蓋２枚が付いた重箱です。 木彫堆朱は彫りの堆朱ですが、花びら、葉脈と隅々まで繊細に彫られており、沈金のような華美さはないもののとても見応えがあります。 全体的な色合いも新しい物にはない深みのある朱色で、縁も金で彩られており、華美でない外見と内側の豪華さに作者の拘りが見えます。 箱の底には江戸後期に出生した高祖父の名前が書かれており、明治初期から中期に使用された重箱とわかります。家にある重箱のほとんどが家紋入りですが、この重箱には家紋は入っておりません。 130年以上前の重箱であり、縁金中心に経年による劣化がありますが、漆の剥がれや大きな割れなどはなくまだ鏡のような艶があります。今後も末永く使用できるものです。 状態につきましては写真にてご確認ください。 箱　W23.2㎝×D22.7㎝×H37.8㎝